こんにちはYanmar08です。
私は南米のチームが大好きです。
ヨーロッパのビッグクラブよりも、ブラジルやアルゼンチンのクラブの方が好きです。
南米のチームには独特の雰囲気があります。
サッカースタイルもいろいろですが、クラブワールドカップに出てくるチームには必ず面白い選手がいます。
世界的には無名なのですが、イケイケの若手ドリブラーだったり、百戦錬磨のチームの要となるボランチだったり・・・
見ていると本当に面白いです!
今ヨーロッパの主要リーグで活躍しているのも、南米出身の選手が多いと思います。
個人技に長けたアタッカーが良く育つのも南米の特徴だと思います。
なぜ南米の出身の選手は大舞台で活躍できるのか?
どうやってあんなにうまくなったのか?
いろんな角度から考えていきたいと思います。
コンテンツ
南米スタイルとは?
そもそもなぜ南米スタイルと呼ばれるようになったのか?
南米のサッカースタイルとはどんなサッカースタイルの事なのか?
南米の各国はどんなプレーをするのか、気になるところだと思います。
南米スタイルと呼ばれるようになったわけ
基本的に南米スタイルと呼ばれる戦い方をするのは
・ブラジル
・アルゼンチン
・コロンビア
この3か国の事を指すと思います。
それぞれ年代によっても変わってきますが、この3か国は個人技と類まれな才能を持つスタープレーヤーを中心に、ワールドカップなど大きな大会でも結果を残してきました。
ブラジルのペレやアルゼンチンのケンペスなど、スーパースターを擁してワールドカップでも優勝しそのスタイルを確率していきました。
華麗な個人技でヨーロッパの屈強なディフェンダーを翻弄する、南米のサッカーが人気を博し、個人技を前面に押し出したサッカーを「南米スタイル」と呼ぶようになっていったと思います。
しかし同じ南米スタイルでも、それぞれの国や年代によってスタイルは変わってきます。
選手も入れ替わりますし、サッカーというスポーツは生き物ですから、同じ国でも全然違う形になります。
ブラジル
僕の中では、南米=ブラジルです。
1982年のスペインワールドカップのブラジル代表は、ディフェンスも含めた全員が柔らかいボールタッチで、ゆったりボールを回すのを見ているのが本当に好きでした。
2002年の日韓ワールドカップ優勝も3R(ロナウド・ロナウジーニョ・リバウド)を擁して、攻撃には個人の力に負うところが大きかったと思います。
個性的な選手を常に輩出し続ける事ができるのも、やっぱり「特別な何か」を感じさせる国ですね。
アルゼンチン
ブラジルと比べるとアルゼンチンは激しさが印象に残ります。
アルゼンチン国内リーグもすごく激しいプレー続出で、まさに格闘技!のようです。
そして狡猾さもアルゼンチンは兼ね備えています。
マラドーナやメッシといったスーパーな英雄を抱えると、チームとしてのバランスは崩れることもあります。
1986年のメキシコワールドカップでは、マラドーナの大会と言われるほどの活躍で、アルゼンチンが優勝しました。
しかし次の1990年イタリアワールドカップではマラドーナを中心にしながらも、苦しい試合展開の連続。
この大会のアルゼンチン代表はそういった厳しい試合を何とかものにしてしまう、粘り強さがあって決勝まで行きました。
惜しくも準優勝でしたが、まさしくアルゼンチンの試合巧者ぶりが発揮された大会でした。
コロンビア
1994年のアメリカワールドカップでは戦力が充実していたので優勝候補の一角に挙げられていたほどです。
バルデラマを中心として細かいパスをつなぐサッカーは、世界的にも非常に人気がありました。
本大会でも中盤ではボールを巧みに回すのですが、コロンビアはゴールを奪うことを忘れてしまったと言われる程、ゴールに繋がるプレーが見られなかったようです。
コロンビアはバルデラマ以外にもアスプリージャやイギータといった個性的な選手を多く送り出しています。
南米とヨーロッパの違い
およそ1980年代くらいまで、南米とヨーロッパでサッカーのスタイルは大きく違っていました。
組織的にチームを構成して戦術を軸にサッカーを展開するヨーロッパに対して、個人技を前面に押し出して戦うスタイルが人気を博しました。
逆に言うと南米の個人技に対抗するべく考えられた組織的な戦術が、ヨーロッパで生まれた組織的なサッカーだとも言えます。
個人で独創的なアイディアを繰り出してくる南米の選手を止めるには、複数のディフェンダーで対応することが必要になりました。
但しその局面だけディフェンスの人数をかけてしまうと、違う局面を迎えた時に対応が出来なくなります。
ですからチームとして選手がどう動いて守るか?どう攻撃に移るか?組織的に行う必要が出てきたのです。
そうしてワールドカップやトヨタカップ(現・クラブワールドカップ)でも
南米VSヨーロッパ
の図式が明確になっていったと思います。
ただ1990年代に入ると南米出身の優れたプレーヤーたちは、ヨーロッパのビッグクラブから注目されるようになります。
年俸も高く人気スターが集まる、華やかなヨーロッパのリーグにどんどん移籍して行くようになります。
そうして南米とヨーロッパの人の交流も盛んになり、お互いの良いところを吸収し始めることになっていきます。
現在では、ヨーロッパにも個人技の優れた選手はたくさんいて、スペインのバルセロナなどは南米のクラブを凌駕する個人技を武器としたパスサッカーを展開しています。
南米チームも組織戦術は当たり前になっていて、かつての10番のような「攻めだけやれば良い」という選手は通用しなくなりました。
国によってプレースタイルは変わるものの、昔のような「南米VSヨーロッパ」というような構図自体は薄れてきたと思います。
マリーシア
南米スタイルを語るうえで欠かすことが出来ないのは「マリーシア」です。
ポルトガル語で“ずる賢さ”を意味するこの言葉は、いろいろな意味合いで解釈されていますが、試合を自分たちに有利に運ぶためのスキルでもあります。
日本ではハッキリと目に見えるラフプレーや時間稼ぎをマリーシアと理解している人もいるようですが、本当の意味のマリーシアとは違います。
南米の選手はプレー中でも細かい相手との駆け引きの中に、より自分に有利になる知恵が含まれていることが多いです。
ちょっとした相手選手や審判とのやり取りの中にも、南米選手のマリーシアは隠されています。
日本の選手は正々堂々と戦い、大会ファインプレー賞は獲得できるかもしれませんが、土壇場でのマリーシアに気を付けた方が良さそうです。
南米におけるサッカーって何だろう?
ブラジルを筆頭に南米ではサッカーが圧倒的な人気を誇っています。
子どもの初めての誕生日プレゼントはサッカーボールというのが、ブラジルでは当たり前の世界なのです。
歩くよりも早くサッカーボールを蹴り始める子どもたちは、自然とサッカーをして遊ぶようになります。
南米においてはサッカーが日常の中に自然にあるもので、食事や仕事と同じように生活に欠かせない存在になっている人が多いです。
国内の人気ビッグクラブはもちろん、地元にも必ずローカルクラブがあり、「オラが村のチーム」を応援する文化も根付いています。
南米で生まれたサッカー好きにとってはサッカーはまるで人生そのものと言えるかもしれません。
ストリートサッカーの様子がまとめられた動画。
みんな知らない人ばかりですが、足技の上手い人が多数登場します。
南米の選手はなぜ個人技がうまいか?
今でもネイマールやメッシなど優れたアタッカーは南米出身の選手が多いです。
何でブラジルやアルゼンチンからはそんな選手がどんどん育ってくるのでしょう?
近年では日本の選手もテクニックはかなり向上していて、基本技術の「止める・蹴る」などのプレーは日本人の方が上手かったりします。
しかし土壇場でのテクニックや相手ゴール前でのアイディアではやはり南米の選手にはかないません。
チャレンジを歓迎する風土
その理由は南米の選手は、小さい頃から多くのチャレンジを繰り返しているからだと言えます。
ゴール前で相手の意表を突いた股抜きを狙ったり、思ってもいないようなトリッキーなプレーができるのも、小さい頃からどんどんそういったプレーをしてきたからだと言えます。
ネイマールのプレーをずっと見ていると、簡単にボールを失ったり味方選手と呼吸が合わずにパスが通らない場面も実は多くあるのです。
しかしその失敗を繰り返しても何度もチャレンジして相手が嫌がるプレーをするから、勝負を決する貴重なゴールをあげる事が出来るのです。
対して日本などでは、どうでしょうか?
全てがそうとは言いませんが、ゴール前の大事な場面でネガティブな気持ちでプレーする選手が多い気がします。
「シュートを外したらどうしよう・・・」
「失敗したら怒られる・・・」
選手がこんな気持ちになったら良いプレーは生まれません。
指導者が失敗を最大の悪のように扱ってしまうと、そういう雰囲気になりやすくなっていきます。
特にジュニア世代では、失敗しても良いから思い切りチャレンジさせる習慣をつけさせた方が良いと思います。
逃げて失敗を恐れるのではなく、チャレンジを繰り返して、失敗を何回もして、やっとその技術が自分のものになっていきます。
そうすることで大事な場面でもリラックスして、体の力を抜いてプレーすることが出来るので、みんなが驚くようなスーパープレイが飛び出すのです。
そうしてチャレンジを当たり前と捉え、チャレンジをしないことの方が悪いという考え方が南米の選手には備わっています。
リスクを冒してもチャレンジする風土が、世界的な名選手を生み出す土壌になっているのです。
子どもの頃から大人とプレーする
それから南米では大人と子どもが一緒になってプレーする機会も多くあります。
昔、日本では親子で公園でキャッチボールをしたように、普通に親子でサッカーボールを一緒に蹴って遊ぶことが多いです。
そうしていると自然に近所の人たちが集まり・・・
即席のミニサッカー大会が始まるなんていうのも、日常茶飯事。
その中でも大人たちは子どもにも容赦はしません。
当然大人に混じってプレーする子どもたちは、パワーなどでかなうわけがありませんから、どうすれば良いか考えるわけです。
自分よりも大きくて、スピードでも勝てない相手をどうすれば抜けるか?
どうすれば点が取れるか?
そうしてここでもいろんなチャレンジをして、うまくいった成功体験を自分の引き出しにしていくのです。
このような子どもの頃に培った感覚は、選手が大きくなって大舞台に立った時に必ず生かされる時が来るのです。
まとめ
子どもの頃からサッカーに触れ、大人と一緒にボールを追いかけてきた南米の選手たちは、いろんなチャレンジの中で今の技術が生まれたと思います。
そして何といってもサッカーを楽しむ文化が根付いているから、子どもたちも自然とボールを追いかけるようになっていきます。
まずはサッカーを楽しむ!
このことが南米サッカーの本質であることは間違いないと思います。
昔NIKEのCMでも使われていた動画です。
空港での待ち時間にサッカーを始めてしまう、という展開。
カッコイイですよね!
私も大好きな動画でした。
何よりもブラジルの選手たちが楽し気にボールに触っている感じがとても好きです。
※ロマーリオはビジネス的にやっているな~と感じるのは偏見でしょうか??
楽しさがあってこそ“南米スタイル”です。
日本の選手もまずはサッカーを心から楽しむこと!これを忘れないようにしたいですね!!
南米サッカーの解説良いですね!面白かったです。